IDGs
Inner Development Goals 内面の発達目標
Inner Growth for Outer Change
内面の成長が、外の世界を変えていく
IDGsは、持続可能な未来の実現に向けて個人と組織の内面的な成長を促進する国際的なフレームワークです。
その基本理念、5つのカテゴリーと25のガイド、世界的なパートナーシップについて紹介します。
IDGs導入ガイドについてはこちらをご覧ください
IDGs(Inner Development Goals)とは
IDGs(Inner Development Goals:内面の発達目標)は、持続可能な未来の実現に向けて、個人と組織の内面的な成長を促進するための国際的な非営利オープンソースイニシアチブです。
世界194か国・800以上のハブとネットワークを持つグローバルな実践コミュニティであり、内的発達を推進し、社会への統合を促進しています。
2015年に国連がSDGsを掲げましたが、気候変動、貧困、公衆衛生などの課題に関する知識は蓄積されているものの、複雑化する環境や課題に対処するための内面的な能力が不足していることが明らかになりました。
技術的解決策や公共政策だけでは十分ではなく、SDGsの達成に向けて重要な役割を果たす個人・集団・組織がどのような能力、資質、スキルを開発する必要があるかという洞察が欠けていたのです。
幸いなことに、現代の研究は、外的アプローチを補完・加速するために必要な内面の能力は開発可能であることを示しています。これがIDGイニシアチブの出発点でした。
目的・ビジョン・ミッション
Purpose
目的
私たちは、人類が直面する地球規模の課題に、内面の発展の力をもたらします。
Vision
ビジョン
内面の発達が、人類と地球の繁栄する未来を築く可能性を解き放つ世界。
Mission
ミッション
私たちは、内面の発達を主張し、その社会への統合を可能にするグローバルな学習コミュニティです。
IDGの沿革
数年にわたり、内面の発達と外的な持続可能性の関連に関心を持つ多くの組織が、共に学びの旅を続けてきました。
2020年4月
ストックホルム商科大学でのMindShift Digital ConferenceでIDGイニシアチブが初めて紹介される。
2021年5月
1,000人以上の科学者・専門家との共創を経て、IDGガイドが世界に公開される。
2023年11月
IDG財団が正式に設立される。
なぜ、内面の発達が必要なのか
気候変動、社会格差、国際的な緊張——私たちが直面する課題は、複雑に絡み合い、技術や制度の改革だけでは解決できない「適応課題」が増えています。IDGsは、その根本にある「人の内面の力」の不足に着目し、変革の土台となる内面の成長を促すことを目指しています。
社会課題との乖離
持続的な変化を生み出すには、それを担う「人の内面の力」や「文化の変容」が欠かせません。自己啓発やマインドフルネスの分野では個人の成長に重きが置かれ、社会課題との接点が希薄なままでした。この二つの世界をつなぐことが、いま求められています。
根強い誤解と偏見
多くの組織や教育機関において、内面の発達は「曖昧で測りにくいもの」として軽視されてきました。「正しい知識があれば行動は変わる」という考え方が根強く、感情の力、文化の力、変革を支える内面のスキルの重要性は、長らく過小評価されてきたのです。
分野の断片化
内面の成長に関わる実践は、洋の東西を問わず長い歴史を持っています。しかし、それぞれの手法や学問分野は分断されたまま存在し、共通の言葉や枠組みがありませんでした。専門用語の壁も高く、統一的なムーブメントとして力を発揮しにくい状況が続いています。
限られたアクセス
質の高い内面の成長プログラムは、大企業の幹部向け研修など、一部の層に限られてきました。認知度の低さ、研修機会の不足、意思決定者の理解不足——こうした要因が、より多くの人々への普及を妨げています。
統合的なエコシステムの不在
内面の発達を、教育、政策、組織運営に体系的に組み込む取り組みはまだ十分とはいえません。分野を横断して内面の成長を推進するための、共通のビジョン、枠組み、そしてネットワークの構築が急がれています。
IDGsの基本理念
IDGs財団の共同設立団体が共有する、7つの基本理念です。
内面の発達は必要不可欠――ただし、それだけでは十分ではない
内面の成長は、個人の幸福、他者との協働、社会の安定、地球環境の持続可能性を高める大きな可能性を秘めています。それは変革の「必要条件」ですが、外面的な制度改革との両輪で進めることが不可欠です。
すべての人に開かれたものであること
内面の発達は、一部のエリート層だけのものであってはなりません。政策立案者から草の根のコミュニティまで、社会全体での対話と実践を通じて、誰もがアクセスできる環境をつくることが求められています。
わかりやすい言葉で伝えること
内面の発達の重要性を広く届けるには、シンプルでありながら深みのあるコミュニケーションが必要です。専門用語に閉じることなく、多様な人々に届く言葉を選び、より繊細な理解を補い合うかたちで伝えていきます。
奉仕と触媒としてのリーダーシップ
IDGsの活動は、共創とボトムアップによるムーブメントです。特定の組織が永続的に主導するのではなく、やがてリーダーシップが多様な担い手へと自然に移っていくことを目指しています。私たちは変革の「種」をまく触媒でありたいと考えています。
複雑さを受け入れること
内面の発達は多次元的であり、非線形的で、予測のつかない営みです。制御することはできませんが、内省と成長の機会を多くの人に届けることで、育み、促すことはできます。
異なる立場の緊張を大切にすること
この分野には多様な方法論、哲学、視点が存在し、そこには自然と緊張が生まれます。IDGsはその緊張を解消するのではなく、批判的かつ建設的な対話の場として活かし、知識の深化と幅広い協働を支えます。
多元的なアプローチを尊重すること
IDGsフレームワークは、内面の発達という豊かな世界への「入口」として設計されています。科学的に検証されたアプローチも、先住民族の叡智を含む多様な知恵の体系も、等しく尊重しています。
IDGs 5つの原則
活動の指針となる5つの原則は、コミュニティとの対話を通じて共創されたものです。
01
共創の旅を続ける
創造し、分かち合い、つながり合うオープンソースのエコシステムに、共に貢献します。
02
違いから学ぶ
多様な視点を尊重し、勇気をもって耳を傾け、互いの違いから深く学び合います。
03
再生のためにデザインする
共有の財産を大切にし、人々と自然がともに豊かになる働き方・あり方を育みます。
04
驚きの余白をつくる
未知なるものを受け入れ、人間の経験のすべてを受け入れる余地をつくります。
05
知識を影響力に変える
わかりやすい言葉と信頼できる知見をもとに、気づきが社会に根づき、意味ある変化へとつながるよう働きかけます。
グローバルパートナーシップ
企業・組織にとっての価値
IDGのパートナーは、内部開発が戦略的かつ体系的な投資であることを理解しています。
メリットの例として、より良いリーダー、より鋭い意思決定とより強力なチーム、より健康で生産性の高い従業員、より強力なESG統合、持続可能で未来に備えた組織、優秀な人材の獲得と維持、より強力な雇用主ブランド、より高いパフォーマンスと維持が挙げられます。
パートナー企業における内面開発の7つの実践領域
IDGパートナー企業は協力して、社内開発をポリシー、実践、プロセスに組み込んでいます。
内面の発達ガイド — 5つのカテゴリーと25のガイド
IDGsフレームワークは、内面の成長を5つのカテゴリーに分け、それぞれに5つのガイドを設けています。全25のガイドが、個人と集団の内面の成長を支える道しるべとなります。
自分のあり方
内面生活を養う
内なるコンパス(羅針盤)/誠実・真摯で、本物である/オープンさと学ぼうとする意欲・姿勢/自己を理解する力/プレゼンス(今ここにあること)
考える
複雑な世界を理解する
クリティカル・シンキング(思考の偏りに気づく)/パースペクティブ・スキル(視点・見通す力)/システム思考/長期志向とビジョニング/創造性
つながりを意識する
他者と世界を思いやる
感謝/つながっているという感覚/謙虚さ/共感と思いやり/ゆるすこと
行動する
変化を主導し、可能にする
勇気/希望と楽観性/資源の意識的な使用/プロアクティビティ(主体的で前もった行動)/レジリエンス(しなやかに回復する力)
IDGs 2025年版フレームワーク(5次元25ガイド)
世界中の実践者とともに進化するフレームワーク
IDGsの大きな特徴は、フレームワークが固定されたものではなく、世界中の実践者の声を反映して継続的にアップデートされていくことにあります。これは、IDGsが掲げる「共創」「開かれた対話」という理念そのものを体現する仕組みです。
IDG調査 2025 — 194か国21,000人以上
「人類と地球の持続可能な未来を築くために、私たちはどのような資質、能力、スキルを身につける必要があるでしょうか?」
この問いを携えて実施された大規模調査は、IDGsのフレームワークを進化させる原動力となりました。2021年の初版では、1,000人以上の科学者・実践者との共創を経て5カテゴリー・23のターゲットスキルが策定されました。その後、194か国・21,000人以上の回答を集めた2025年の調査を経て、現在の5カテゴリー・25のガイドへと更新されています。
「ターゲットスキル」から「ガイド」への名称変更にも意図があります。達成すべき到達点を示すのではなく、内面の成長を照らす「道しるべ」としてフレームワークを再定義したのです。また新たに「感謝」「ゆるすこと」といったガイドが加わり、人間の内面のより豊かな領域へと射程が広がりました。
IDGガイドは「実施すべきフレームワーク」ではなく「レンズ(視座)」として位置づけられています。組織や個人の戦略を理解し洗練させるための共通言語であり、多様な文化的・社会的文脈に柔軟に適応できるものです。完成された規範ではなく、世界中の実践者とともに学び、問い続けながら進化していく——この姿勢そのものが、IDGsの信頼性と普遍性の源泉となっています。
IDGsを支える著名アドバイザー
ロバート・キーガン
ハーバード大学大学院 主任教授了、発達心理学 等
エイミー・C・エドモンドソン
ハーバード・ビジネス・スクール 博士 等
ピーター・センゲ
MITスローン経営大学 上級講師
オットー・シャーマー
MITスローン経営大学院 上級講師
ダニエル・J・シーゲル
UCLAマインドフル・アウェアネス・リサーチ・センター
ジェニファー・ガーベイ・バーガー
ハーバード大学博士号
レベッカ・M・ヘンダーソン
ハーバード・ビジネス・スクール 教授(博士号)
ルネ・ラーツマン
カーディフ大学博士号
エマ・ステンストロム
ストックホルム経済大学 学部長
マシュー・T・リー
ハーバード大学研究員 ベイラー大学教授
クリスティン・ワムスラー
LUCSUSルンド大学教授
トーマス・ジョーダン
博士号および准教授
IDGsの導入支援 — 企業研修・組織開発コンサルティング
株式会社エタニティーズによるIDGs導入支援
株式会社エタニティーズは、日本におけるIDGsの普及と実践を推進しています。心理学・神経科学に基づく35年以上の知見と、成人発達理論の専門性を活かし、IDGsを企業研修・組織開発・コミュニティ運営に統合的に展開しています。
IDGsを導入することで、個人の内面の成長目標が明確になり、チームの成果につながります。研修やワークショップなどを通じてメンバー同士が成長を支え合える環境を作ることで、企業のパーパスが明確になり強い企業文化が生まれるためです。
また、エタニティーズでは独自の心理アセスメントを用いて、メンバーとチームの目標の関係性を明確にし、一人ひとりの強みを活かし成長の動機づけを高めます。その結果、協働の組織文化が醸成され、個人と組織の力を最大限に引き出せるのです。
IDGs導入支援により、変化の激しい時代にも対応できる、持続的な成長の土台を築くことが可能です。ぜひ一度、お問い合わせください。私たちが、内面から貴社の変革を支援します。
IDG Japan Essential Dialogue Network
“Inner Growth for Outer Change”
「私たち一人ひとりの内側にある世界の在り方が、外側の世界を変えていく。」
IDG Japan エッセンシャル ダイアログ ネットワークは、持続可能な開発目標(SDGs)達成に必要な能力・資質を体系化した「IDGs(内面の発達目標)」を日本社会に広める実践共創コミュニティです。
東洋の叡智「禅、茶道、武道、おもてなし」と西洋の心理学的フレームワークを融合させた日本独自のIDGs実践プログラムを開発し、「内なる変容」と「社会的変革」を結ぶ場として、個人・組織・企業に実践と研究の機会を提供しています。
東洋×西洋の融合
禅・茶道・武道・おもてなしと西洋心理学を統合した、日本独自のIDGs実践プログラム
多様な参加者の協働
ビジネスパーソンから学生、地域リーダーまで、さまざまな立場の方々が持続可能な未来を探求
月例ワークショップ
IDGsの5カテゴリー・25ガイドを体験できる参加型ワークショップを毎月開催