経営の意図を伝え、現場の声を受け止め、他部門と調整し、自らの業務も抱える。現代のリーダー・マネージャーほど、多方向からの期待に同時に応えることを求められる立場はありません。役割は年々広がる一方で、その重さをどう担うかを学ぶ機会は、驚くほど少ないのが実情です。
このコーチングは、マネジメントの型を覚える研修ではありません。リーダーの仕事の核心である「人を理解し、対話でつなぐ力」を、心理学の知見とアセスメントを用いて、科学的に、確かな手応えとともに育てていく対話の時間です。
手法や知識を増やすこと(水平的成長)だけでは、リーダーの仕事は深まりません。大切なのは、物事を捉える視座が上がり、より複雑な状況を受けとめられる「器」が育つこと。成人発達理論が垂直的成長と呼ぶこの変化に、対話を通じて伴走します。
こんな状況はありませんか
- プレイヤーとしての成果とマネジメントの役割の間で、時間にも気持ちにも余裕を持てない
- 1on1や面談の手法は学んだが、メンバーとの対話が深まっている実感がない
- タイプの違うメンバーや、立場の異なる相手との意思疎通に、消耗を感じている
対話力を、三つの層で育てる
第一の層は、自己理解です。リーダーシップ研究が一貫して示すのは、自己認識(セルフ・アウェアネス)の高いリーダーほど、チームの信頼と成果が高いという事実です。コーチングでは、パーソナリティ・アセスメントを用いて、ご自身の特性、強み、ストレス下で現れる思考や行動のパターンを科学的に可視化します。感覚ではなくデータで自分を知ることは、あらゆる成長の出発点であり、自分の反応を一歩引いて眺める力——メタ認知——を育てます。
第二の層は、他者理解です。同じ枠組みでメンバーや周囲の人を見ると、「あの人はなぜ、そのように考え、行動するのか」が構造として見えてきます。そのうえで、言葉の背後にある意図や価値観を推し量る力——心理学でいう認知的共感——を鍛えます。これは社内に限らず、顧客や取引先などステークホルダーとの交渉・調整のあり方を根本から変えるものです。国際的な人材開発の枠組みでも「共感と思いやり」とともに、これからのリーダーの中核に位置づけられています。
第三の層が、本質的対話です。情報を正確に伝えるスキルの、その先。互いの前提や意味づけ、言葉にならない懸念までを扱える対話です。この層に届くと、1on1は業務確認から成長支援へ、会議は報告から共創へと変わります。心理的安全性は、リーダーがこの対話を体現することから、チームに広がっていきます。
「あり方」の成長が、すべてを支える
手法が現場で機能しないとき、足りないのは知識ではありません。手法を使うその人自身の「あり方」——何を大切にし、何を恐れているか——が、対話の質を決めているからです。「任せられない」「言いにくいことを先送りしてしまう」といった行動の背後には、多くの場合、ご本人を守ってきた合理的な理由があります。ご希望に応じてITC®(変革をはばむ免疫)の免疫マップを用い、この構造を可視化して扱います。それが見えたとき、行動は無理なく変わり始めます。
期間・形式の目安
よくあるご質問
人事部門として、管理職に受けさせることはできますか?
承ります。その場合も、セッションの内容はご本人との守秘を原則とし、組織へのフィードバックの範囲と方法は、事前に三者で合意した設計に沿って行います。この透明性が、ご本人が安心して深く取り組める土台になります。
アセスメントの結果は、評価に使われませんか?
使いません。アセスメントは優劣を測るものではなく、特性の違いを理解するための地図です。結果はご本人の成長のためにのみ用い、共有の範囲は、常にご本人に決めていただきます。
研修とコーチングは、どう使い分ければよいですか?
共通の知識や言語をそろえるには研修が、一人ひとりの持ち場での実践と成長には個別の対話が適しています。研修(TRAINING)で学び、コーチングで自分の現場に落とし込む、という組み合わせが最も効果的です。